崩壊5秒前―。マンチェスター・ユナイテッドはいま瀬戸際にいる。残りリーグ戦5戦のうち、ひとつでも負けると、
今季は6位以下に終わり、来季は1989-90年シーズン以来、25季ぶりに欧州カップ戦に出場しない可能性が高まる。
もしこの四半世紀ぶりの低迷を招いたら、負の連鎖が起こり、帝国は崩壊するだろう。
9日、欧州チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第2戦、敵地でバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)に1-3で完敗し、
2戦合計2-4で敗退した。リーグ戦は5戦を残しているが、来季の欧州CLの出場権が得られる4位以内には勝ち点7差。
欧州リーグの出場権が得られる5位のエバートンはゲームインハンド(エバートンのほうが消化試合数がひとつ少ない状態)で、
勝ち点差が6ある。
欧州CLはおろか、もし欧州リーグの出場権まで逃すと、入場料、出場料、テレビ放映権料などの大幅な減収に加え、
イメージの低下によるスポンサー収入が減るのは避けられない。さらに深刻なのは、選手補強だ。今オフには、
すでにインテル・ミラノ(イタリア)への移籍が決まっているビディッチに加え、香川真司、エブラ、ナニ、バレンシア、
チチャリートことエルナンデスらが退団する可能性があり、さらにギグスは現役引退すると見られている。
これら大量に退団する選手に代わって、この夏の移籍市場では大型補強を施し、モイズ監督好みのチームに大改革する計画だった。
バイエルン戦のあと、指揮官は来季、欧州CLへ出場できないことが、移籍交渉にどう影響するか、と聞かれてこう答えた。
「ひそかに交渉中のどんな選手も、相当に喜んで移籍してくる。かつて一度も問題になったことはない。
適正な費用を投じて選手を獲得しようとしている。欧州CLのことは影響しない」
これは指揮官の強がりだろう。天下のマンチェスターUとはいえ、欧州カップ戦がなく、
しかも今季このような低迷を招いたモイズ監督の下では、自分は力を発揮できないのでは、と疑問に感じる選手は少なくない。
しかも昨夏、今冬と2度の移籍市場を見ても、モイズ監督はこの分野での「手腕」は決してよくない。
本当に欲しかった選手で獲得できたのは、マタぐらいだ。

http://www.jsports.co.jp/press/article/N2014041119570602.html


ザ・マネージャー 名将が明かす成功の極意
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